わいのっと!?

強迫性障害を持ってから15年、留学やバックパック旅まで出来てるようになりました。

ゴミ拾いが強迫性障害を寛解させているかもしれない。

最近、定期的にビーチクリーンを行っています。
何十リットルものゴミ袋がパンパンになり、砂浜がすっきりしてくると気持ちいいもんです。

波打ち際に打ち上げられたペットボトル。
海に入ればビニールが流れている。
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それが不快で、改善したくて始めたビーチクリーン。
最近では思いがけない変化が現れてきました。

それは強迫観念の寛解です。
特に、不潔恐怖を受け入れられるようになりました。

もともとは血を見るだけでもパニック

僕は強迫性障害を持っています。

強迫性障害が何か知らない人はコチラ
www.wh-y-not.com
※潔癖性とは別物。感情と思考の流れが違います。

そんな理由で、僕は歩いている道路に血痕があると「踏んだかもしれない」という強迫観念に襲われていました。
頭では踏んでいないと分かっていても、踏んだかもしれない恐怖が頭を支配してきます。
履いていた靴にはしばらく触れず、最悪捨てる事もありました。

強迫観念のない人には、理解できない感覚かと思います。

例えば
「あ!血の跡がある!」

「気づかない内に血の跡を踏んでいたかもしれない」

「その靴の紐を結んだら手も汚れてしまう」

「その手で何かを触ったら、間接的にそれが汚れてしまう」

「それを何かの拍子に触れてしまった事が原因で何かに感染してしまうかもしれない」

と想像が勝手に膨らみ、恐怖に駆られてしまうのです。

スーパー独自理論で、ツッコミどころ満載にも見えるでしょう。
それは本人もわかっています。
でも、何故か本気で起こりうると信じてもいます。

論理的には分かっているのに、どうしようもない不安に苛まれてパニックに陥いるのが、強迫性障害の特徴でした。

不安をやり過ごせる様に

そんな暴走する不安感を15年抱えてましたが、ビーチクリーンをやり始めてから不思議な変化が。

血痕が落ちていても気にならない。。。
正確には「気にしない様に自分の心を調整出来る」のです。


以前は「踏んだかもしれない。どうしようどうしようどうしよう」と巻き起こる脳内パニック。

それが今は「まぁ踏んでないから大丈夫でしょ」と自分に言い聞かせることができるのです。
ざわざわする気持ちが少し続くのですが、しばらく経つと忘れます。
まぁ実際に踏んでいないので、当然なのですが。

症状がひどい時は、この「まぁ大丈夫でしょ」がめちゃくちゃ難しいんですよ。
どんなに頭で理解しても、忘れようとしても頭に不安がこびりついて離れない。
むしろ忘れようとすればするほど不安が深く刻まれます。
「綺麗にしなきゃ!ダメなら捨てなきゃ!でも触れない!」と身動きが取れなくなっていました。

それが今は「大丈夫でしょ」と思えるので、めちゃくちゃ生きやすい!
普通に道路を歩けるって幸せです。

恐らくは自信+慣れ

今回劇的に起こった今回の寛解でしたが、きっと何か理由があるはず。
そこで自分なりに理由を考えてみました。
恐らくここ最近起こった大きな変化に鍵があると思います。

そして最も思い当たる変化といえば、ビーチクリーン。
この夏に始め、週3くらいで必ずゴミ拾いをしてきました。
今までの人生でボランティアやゴミ拾いなどした事もなく、まったく新しい体験です。

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その活動を通じて感じていたこと。
それは自己肯定感、そして汚れへの慣れでした。

自発的な善行による自己肯定感

ビーチクリーンはもちろんボランティア。
お金などの分かりやすい見返りもなく、むしろ交通費や袋代を払って行う行為です。

自己責任な上に、見返りはない。
しかし、砂浜を綺麗になっていくのを見ると「自分は自分の意思で良い行いをしている」と自分の存在をポジティブに感じるようになりました。

誰にも邪魔されない、自分による自分だけの感情です。
これが自信に繋がり、不安全体への耐性がついている感じがしています。

経験上ですが、強迫性障害になった原因に「自分よりも他人の判断を優先」してきた事や「自分よりも他人が満足する事を優先」していた過去があると思います。
いわゆる「いい子ちゃん」です。
相手の判断を優先していたため、いつしか自分で判断ができなくなり、根本的な自信がなくなり、ちょっとした事で不安になる。

ビーチクリーンはそこを埋めてくれた形になりました。
自分で自分にとって良いものを決めるトレーニングです。

ゴミを扱うんで汚いものに慣れて来た

ビーチクリーンはゴミ集め。
綺麗なゴミだけでなく、ベッタベタの汚いゴミまで拾う事になります。

タバコの吸殻が詰まった空き缶
海藻や黒ずみが付着しているペットボトル
誰かの使った歯ブラシや汗拭きシート

見るだけでも不快なものが落ちている事もしばしば。

それを拾い集めていくと、段々感覚が麻痺していきます。
最初は拾うのもためらうような物にも、以前ほど拒絶感を感じなくなってきます。
「うわぁ〜、ベットベトだ。捨てよっ!」くらいです。

お陰でゴミや汚れに慣れ、汚いもの全体への耐性がついてきた様に感じます。

この「汚いものへの慣れ」は強迫性障害の寛解に効果があると言われている「森田療法」に通じるところがあります。
その療法では、不安を感じた時にそれを拭い去るのではなく、しばらくそのままにして慣れさせていくといいます。

外に出かけられるくらい症状が改善している人には試す価値があるかも

意図せずでしたが、ビーチクリーンは結果的に僕の障害に良い変化をもたらしてくれました。

この夏は何度か道端で血痕を見かけましたが「踏んだかも?」と思っても「まぁ多分大丈夫。あとで考えよう〜」とそのまま忘れてしまう。
凄く気持ちが楽になりました。
悪くても洗濯すれば気にならなくなるくらい。

もし強迫性障害を持っている人で「海に行く事ができる」「トングでゴミ拾いならできそう」という方は是非、ビーチクリーンボランティアに参加してみてください。
健やかな感情が芽生えるかもしれません。

海には心を癒す効果もあります。
街よりも、心穏やかにゴミ拾いができます。

もしビーチクリーンの詳細が気になる方は、何でも聞いてください。
よくわからないから参加を躊躇っている人も、気軽に質問どうぞ!