わいのっと!?

強迫性障害を持ってから15年、留学やバックパック旅まで出来てるようになりました。

本屋で本を触れない。強迫性障害の僕が10年経った今でも苦戦すること。

今では割とメジャーな強迫性障害。

「手を洗うのがやめられない」というと、昔よりもピンと来てくれる人多いです。

さてさて「手を洗うのがやめられない」は有名でも、他はどんな感じかわかるでしょうか。

今日はその中の1つを紹介します。
同じことで悩んでいる人へ、僕の経験則も書いています。


書店に並んでる本を触ることができない


本屋さんに本を買いに行くと、棚に本が置いてありますよね?
当たり前ですが。


あれに触れないんですよ。
手が汚れちゃいそうな感じがして。


例えば「誰かの血が付いているかもしれない」
「誰かが近くで吐いて、飛び散ったのが付いているかもしれない」

こんな風に思います。

そして同時に「そんなわけないじゃないか」とも思います。


不安がポーンっと頭に浮かび、それと同時にそれが論理的でないとも思っているんです。

この「不安」とそれに対する「否定」が、頭の中をグルグルめぐりパニックになる。

それが強迫性障害の特徴。

※でも、誰か傷ついた指で本を触って地がつくとかありそうじゃないですか?
ないんですかね。
普通の人がどう感じるか知りたい。

頑張って手に取っても、不安に勝てない

自分でも頭に浮かぶ不安がバカらしいと分かっています。
だから、頑張れば本を手に取れる時もあります。

それでも、気持ちというのは頭と裏腹なもので。。。
「汚いものに触ったかもしれない」とゾワゾワしてきます。

「そんなわけない」と言い聴かせれば言い聴かせるほどに、不安が増長します。


増長した不安はもう拭えません。
だから、手に取った本をすみずみまでチェック。
手で触ったところを中心に、表紙・背・天・地・小口と。
(本の上とか下とか横って、天・地・小口っていうんですね、初めて知った。)


ひどい時は、頭が混乱して一瞬本が赤く見えるんですよ。

本当に赤く。
幻覚でしょうか。
もうお手上げです。


結果的に本を読まなくなりました。

本屋に行くたびにこんな戦いを繰り広げているので、ものスッッッゴイ疲れる!
自然と本にはなるべく触らないようになっていきました。
15歳から21歳頃までは、欲しい本やCDがあっても触れないので、ほとんどずーーーーーっと諦めです。


たまにビニール包装してある本がありますよね?
あれは本当に助かる。
汚れをガードしてくれるし、捨てられるし。

唯一、買える本でした。


店頭に出ている本が買えない時の対応策

さてさて、そんな15年を過ごして来ましたが、本当に勿体無いことをしました。
割と本を買えるようになった今、本から学べることがいかに多かったかを実感しています。

他者の考えや経験を数時間で、1000円前後で追体験できるなんて、何て素晴らしいツールなのかと。


もし、強迫性障害が原因で興味がある本を読めない人がいたら、僕の試した方法が役立てばいいなと思います。

アマゾンの新品を注文

これはアマゾンに感謝している点です。
本が公にさらされている現場を見ないで済む。
もしくは倉庫からの発送になるとパーフェクト。

え?店頭に並んでいたかもしれないじゃないか。ですか?
僕が気にならなければOKなんです。

僕の強迫性障害は、「事実がどうか」よりも「自分が気になるかどうか」が大事です。
だから、人が汚いと思っても自分が気にならなければOKということは多いです。

あとクレジットを使う事に不安の人もいると思います。
僕もそうでした。
購入自体が原因で何か自分に危害が及ぶことは、ほぼほぼ無いですよ。
どちらかというと、購入先の業者やスパムメールの方に気をつけてください。

本屋さんで取り寄せ

これも気に入ってました。
店頭にあっても、新しい物を取り寄せてもらいます。
余計な手間をかけてしましますが、素直に「店頭に出ているものだと気になっちゃって」と言って取り寄せてもらってました。
でも、欲しいんだもの。

本屋さんごめんなさい。おかげで好きな本を読めました。

誰かに買ってきてもらう

これは周りを巻き込むことになるのでお勧めしませんが、最悪の場合の方法です。

店頭では、自分では綺麗だと判断できないので、他人に頼ります。
信頼できる人に「綺麗な状態のを買ってきて」と。

もちろん、正常な人の綺麗基準だと不安になる場合がありますが、それでも自分で買うよりは数倍楽です。

でも、これには注意点があります。
他の人に頼むことが当たり前になると、段々感覚が麻痺してきて、さらに細かいルールを押し付けていきがち。
いわゆる「巻き込み症状」ですね。

僕も家族や恋人に、自分の代理を頼んだ経験があります。
やはり自分ルールを押し付けました。
「一番下から取って」とか「帯が汚れていない物を探して」とか。

周りからすると理解できないルールを押し付けられ、たまったもんじゃなかったでしょう。
自分も周りもがんじがらめにしてしまって、今では後悔しています。


欲しい本は、辛くても店頭で買っておけば良かった。

散々、店頭品を買うことから避けてきた僕ですが、経験則として思うことがあります。


それは「不安は慣れで寛解できる」ということ。


森田療法っていう治療法と近いようです。
不安が浮かんでも、それを取り除く行為はしない。
あえて長時間そのままにして、受け入れていくという。

※実際に治療を受けたことがなく、自分の試行錯誤でのトライなのでこれが治療法だということではありません。



例えば、本を触って汚いと感じても、手を洗わずにしばらくそのままにする。
すると、段々と不安が小さくなることがあります。
もちろん汚いと思ってますよ。ずっと。
汚いと感じていても、不安・恐怖が、ちょっとずつ小さくなっていく感じです。

そのうち不安と共存できるようになる。
多少手が汚いと思っても、そのまま他のことができるのです。

この成功体験のおかげで次に本を買う時のハードルが下がります。

この積み重ねがあれば、僕はもうちょっと色んな本を読めたかもしれない。
好きなCDを借りて音楽を楽しめたかもしれない。

そして楽しい気持ちが生まれれば、多少のことは気にならなくなる。
好循環が生まれていただろうな、と。


これが欲しい本は自分で店頭で買えば良かった、と感じる理由です。


今実践しているトレーニング


以上の経験を踏まえて、今実践していることがあります。

それは「ネットで中古本を買う」です。

欲しい本はなるべく中古本から選ぶようにしています。
大手の中古書店はクリーニングを行っているようですし、状態もランク分けして書いてくれています。

これはとても心強い。
強迫性障害の味方です。

「新品じゃないけど、やばい汚れは付いていない」
とお墨付きみたいなもんですから。
汚れ慣れするにはもってこいのアイテムです。


もちろん黄ばみやちょっとした汚れが付いている本もある。
うわぁー、やだなぁって最初は思うんですよ。

でも、そんな本が届いたら、まずは気にせず放置です。

「触れそう」と思える日まで放置。

そのうち触れそうだと思えた日に、読むようにしています。

「ダメだな」と思う日は気にせず、さっさと違うことをしていいですよ。
そのうち「今日はいけるかも」という日が来ますから。


そうやって中古本を読むようにしたら、「綺麗さのハードル」は徐々に下がっていきます。
そして「中古本を触れる」という自信がつく。
その自信は、他のささいな不安を気にしない糧にもなっていきます。


面倒な手順かもしれませんが、これは今、日常生活を送る上で大きな支えになっています。
僕は、図書館で本を借りられるくらいになりましたよ。

今これを読んでくれている人も、お気に入りの1冊が見つかりますように。